【研究成果報告】 チンパンジーがじゃんけんを学習:循環関係を理解する能力を備える(松沢哲郎コーディネーター)

「チンパンジーがじゃんけんを学習:循環関係を理解する能力を備える」

京都大学の松沢哲郎(まつざわ・てつろう) 高等研究院副院長・特別教授、高潔(GAO Jie)霊長類研究所修士課程学生、友永雅己(ともなが・まさき)京都大学霊長類研究所教授、北京大学の蘇彦捷(SU Yanjie)教授らの研究グループは、チンパンジーがじゃんけんを学習することを発見しました。
じゃんけんは、「紙」は「石」に勝ち、「石」は「はさみ」に勝ち、「はさみ」は「紙」に 勝つ、いわば、3者が循環する関係です。もし「はさみ」が「紙」に勝つのではなく4つ目の例えば「布」に勝つとすればこの関係は直線的な関係ですが、循環関係は非直線的です。
今回研究グループはチンパンジーにじゃんけんの規則を教え、ルールを学習できるか調査したところ、7個体中5個体が完全に習得しました。ヒトの子どもにも同様の調査を行い、ヒトは約4歳で、じゃんけんのルールを習得できることがわかりました。
つまり、チンパンジーは、ヒトの4歳の子どもと同じくらい柔軟に循環関係を理解できる、認知能力があるということです。
人間同士のコミュニティーの中には、非直線的で、時に循環したりする優劣関係が存在しますが、チンパンジーの社会は、比較的厳格な直線的優劣関係を持ちます。そんなチンパンジーにも、ヒトでよく見られる非直線的な問題を解決する能力が、実は「備わっている」ことがわ かる非常に興味深い発見です。
本成果は日本時間2017年8月10日午後12時に科学誌「Primates(プリマーテス) 」オンライン版で公開される予定です。

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