創発セミナー

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創発セミナーとは:
まだ教科書にも載っていないような最先端の学問にふれてみませんか。
国内外から講師として迎える世界トップレベルの研究者と、直接語らえるまたとないチャンスです。
学生や教員という立場や、それぞれの分野間の垣根を超えて自由に交流することで、自分をステップアップさせてみたい皆さん、大歓迎です!

次回のセミナー予定

※準備中です。

これまでのセミナー

2016年度

【第1回創発セミナー】

「カオスの数学で読み解く脳と心のダイナミクス:複雑系科学からのアプローチ」

講師:津田一郎 (中部大学創発学術院客員教授・北海道大学理学研究院数学部門教授)
日時:2016年7月4日(月)15:30~17:00
概要:物理学は自然現象の本質を物理法則という形で取り出し、宇宙、自然に対する人類の理解を深めるのに貢献してきた。他の自然科学もそれぞれ自然を理解する独自の方法論を提供してきた。経済学・社会学さらに認知科学は人間の行動の集合としての社会現象とそれを支える社会構造を記述することで人間の認知活動への理解を深めるという寄与をしてきた。数学は20世紀前半以降、その内部で自律運動を繰り返すことで独自の発展を遂げてきた。最近では諸分野との連携を強化することで更なる発展が見込まれている。さらにその根本を見れば、数学は人々の欲求(心の動き)を外在化させるための普遍的な表現として歴史に現れたと見ることもできる。私は一般に数学という学問は人の心、それも抽象化された普遍的な心の表現だと理解している。このような観点から、脳のダイナミクスは抽象化され普遍化された心が個々の脳という生物学的器官を通過するときに現れる心の痕跡であると考えるようになった。脳のダイナミクスに埋め込まれた数学を抜き出すことで、脳活動を支配する心の法則を発見することができると考えて研究を進めてきた。
本セミナーでは、この心と脳のダイナミックな過程において脳の中に埋め込まれた数学的構造を抜き出す一つの試みを紹介する。私たちは脳を複雑系の典型的な系と捉えてきたので、まずは複雑系科学の歴史を振り返る。次に、脳ダイナミクスのカオス力学系による理解について議論する。脳の病態を解明するための数理科学からの挑戦にも触れたい。

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【第2回創発セミナー】

「破壊的イノベーションとしての触媒化学」

講師:山本尚 (中部大学創発学術院学内兼任教員、中部大学総合工学研究所長、分子性触媒研究センター長)
日時:2016年9月2日(金)15:30~17:30
概要:イノベーションは「破壊的イノベーション」と「持続的イノベーション」に分けられる。破壊的イノベーションとは既存の科学技術や社会制度を破壊し、全く新しいシステムに塗り替えることができるイノベーションであり、これによってそれまでの社会の在り方を一変させるものである。昭和後期の我が国勃興期には、こうした日本発の破壊的イノベーションが次々と誕生し全世界に大きな変革をもたらした。例を挙げると、ウオークマンや製鉄技術等である。残念ながら、平成に入ってから、守りに入り、我が国発の破壊的イノベーションは影を潜めた。
十分には認知されているとは言えないが、今世紀に入って、当量反応であった化学プロセスは、そのほとんどが触媒反応に塗り替えられている。触媒は化学における典型的な破壊的イノベーションであり、文字通り、触媒は旧来の化学を塗り替えることが可能である。必要な物質量が極端に少なく、また、廃棄物が出ない。さらには省エネルギーとなっているからだ。
今、触媒を駆使した化学産業は、さらにフロー・システムを導入し、化学工場の景色までもが一変している。講演ではそうした触媒が起こしつつある世界的な化学イノベーションと、それに対する私たちの試みについてお話しする。

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【第3回創発セミナー】

「公共圏の思想史の樹立をめざして」

日時:2016年12月14日(水)15:30~17:00
講師:安藤隆穂 (中部大学創発学術院学内兼任教員、中部大学研究推進機構副機構長)
概要:
「公共圏の思想史」という学問分野の樹立を目指しているものとして、「公共圏」とはそもそもどのようなものかについて、解説したいと思います。
「公共圏」という言葉は、近年、ジャーナリズムなどでもよく使われるようになりましたが、まだまだその意味内容が一義的に定着したとはいえません。しかし、市民社会などの用語とともに、今後、ますます、重要な概念となっていくと思います。
今回は、まず、次の3点について、お話します。1.「公共圏」という概念は、いつ、何故、登場したのか。2.「公共圏」の原理と構造はどのようなものか。3.民主主義や市民社会と「公共圏」はどのような関係にあるのか。以上について、専門的研究史をできる限りわかりやすく紹介しながら、説明したいと思います。
続いて、「公共圏」の持つ将来的意義について展望しながら、「公共圏の思想史」樹立の必要性について述べさせていただきます。

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【第4回創発セミナー】

「デジタルアース研究と”Society 5.0″」

日時:2017年1月25日(水)15:30~17:00
講師:福井弘道先生
(中部大学創発学術院学内兼任教員、中部高等学術研究所長、国際GISセンター長)
概要:
情報化社会の本質は、サイバースペースにおける意思決定が、リアルワールドに先導的な役割を果たすことにあるのではないでしょうか。そこで実物世界のメタファーとして、いかに情報が欠落することなくサイバースペースを構築するか、またそれをどのように利用するかは大きな課題となります。それには「デスクトップメタファー(机上隠喩)」ではなく、膨大な地理空間情報を取り扱い、多解像度で、3次元や時系列の地球を実時間で表現することが可能なツール「アースメタファ」が求められます。これを「デジタルアース」とよんでいます。
デジタルアースで、地球上で生起する自然・社会現象を認知し、地球、国土、地域、都市、地区といったマルチスケールで表現するとともに、その変動現象を分析・解明し、現象のモデリングやシミュレーションを行って、合意形成、計画立案や政策形成に展開する方法論の探求を行う研究領域を、「GeoInformatics」とよんでいます。デジタルアースは、第5期科学技術基本計画で進める超スマート社会(Society 5.0)のプラットフォームとなりうるものです。この領域の最新の取り組みをいくつか紹介します。

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【第5回創発セミナー】

「テングザル:ボルネオ島のジャングルにすむ不思議なサル」

講師:松田一希 (創発学術院、中部高等学術研究所)
日時:3月6日(月) 15:30~17:00
概要:テングザルは、東南アジアのボルネオ島にすんでいるサルです。
名前のとおり天狗のような長い鼻と、大きなお腹が目立つ奇妙なサルです。15メートルもある高さの木から、次々と川に飛び込み泳いで渡る姿は圧巻です。そんなサルを追いかけて12年。森の中では、ゾウやハチに追いかけられたり、調査小屋に戻ってからもワニのいる川で水浴びをしたりと色々なことがありました。
ボルネオ島のジャングルでの、楽しいけれどちょっと危険なテングザルの調査風景、そして長い鼻と大きなお腹の秘密をお話ししたいと思います。

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